「給湯器を交換したいけどどこに頼めばいいの?」
「選ぶときの基準がわからない」
といった悩みを抱える人も多いと思います。
そこで本記事では、給湯器の交換を依頼できる業者と、選び方のポイント、給湯器交換の価格相場について紹介します。
給湯器の故障や買い替えでお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。
給湯器の交換はどこに頼む?
給湯器の交換は、機能や安全性を長期間確保するために適切な業者を選択することが大切です。
給湯器の交換が依頼するときは、主に以下の6つを参考にしてください。
ガス会社
まず一つ目にガス会社が挙げられます。
ガス会社は「都市ガス会社」と「プロパンガス会社」に分類されますが、東京ガスや大阪ガスなど大手の都市ガス会社は、給湯器の交換サービスを提供していることが多いです。
大手の都市ガスはメンテナンスや修理について高い専門性を持ち、給湯器の種類や特性に応じた適切なサポートを受けられるメリットがあります。
普段使用しているガス会社であるため、信頼性も高く依頼しやすいでしょう。
一方で、ほかに依頼できる場所と比べ割高であることや、給湯器の取り扱いが少ないことがデメリットです。
給湯器メーカー
給湯器メーカーに直接給湯器の交換を依頼する方法もあります。
給湯器メーカーは「リンナイ」や「ノーリツ」「パロマ」「コロナ」などが主要メーカーです。
製造元によるサービスであるため、自社の給湯器に関しては深い知識と対応力の高さを有します。
また、既に利用しているメーカーに依頼すれば、業者選びが必要ない、信頼性が高いといったメリットが考えられるでしょう。
自社製品であるため、給湯器の交換もスピーディに行ってくれます。
ただし、給湯器の選択肢が一つに絞られることや、修理交換の業者を選べないといったデメリットを考慮しなければいけません。
給湯器専門業者
給湯器の交換や設置を専門とする業者に依頼することも一つの選択肢です。
給湯器専門業者はさまざまなメーカーの給湯器に対応でき、給湯器の選択肢も多いです。
また、給湯器を専門に扱うため、専門性が高く交換以外に修理なども受け付けています。
ガス会社やメーカーにはない保証・アフターサービスを提供している場合もあるでしょう。
料金に関しても、業者間で競争となるためガス会社やメーカーに依頼するより安くなることが多いです。
しかし、業者選びが難しいことや、住んでいる場所によっては対応していないケースもあります。
悪徳業者なども存在するため、業者に依頼する際は後述のポイントを理解して慎重に選びましょう。
ホームセンターや家電量販店
ホームセンターや家電量販店も給湯器の交換に対応している場合があります。
具体的にはヤマダ電機やエディオン、コーナンなどが挙げられます。
普段から利用しているホームセンターや家電量販店は安心して依頼できることがメリットです。
店舗のポイントを貯められるのも大きいでしょう。
また、購入から設置までを一貫して行うことができるため、一つの窓口で給湯器の設置を完了させることが可能です。
ほかの家電や住宅設備と同時購入することで、割引してもらえるケースもあります。
デメリットとしては、店舗ごとにサービスの質に差があること、工事費を含めると割高になる場合が考えられます。
工務店・リフォーム会社
工務店やリフォーム会社で給湯器の交換を受け付けている場合もあります。
ただし、ガス周りの工事に関しては工務店やリフォーム会社が手掛けるのではなく、外注しているケースがほとんどです。
そのため、工事費用が割高になることもあります。
しかし、浴室のリフォームなどを検討しているときは、給湯器の交換も合わせて依頼できるためメリットといえます。
給湯器の交換とリフォームを同時期に考えているなら、工務店やリフォーム会社に依頼を検討するのもよいでしょう。
電力会社
「給湯器からエコキュートに切り替えたい」「電気給湯器を使用したい」などと、オール電化の検討をしている場合は電力会社に依頼するのも一つの選択肢です。
エコキュートは電気代を抑えられる反面、本体価格や交換費用が高くなるため、十分検討する必要があります。
また、工事の内容によって自治体の助成金が支給されるかもしれないため、事前に確認しておくとよいでしょう。
給湯器交換の業者の選び方
給湯器交換の業者を選ぶ際、何を基準にするかは人それぞれでしょう。
ここでは目的別の選び方について解説していきます。
選び方①コスパを重視する場合
「コスパを重視したい」「費用を安く抑えたい」といった方は、ホームセンターや家電量販店、給湯器交換業者を選ぶとよいでしょう。
ガス会社や給湯器メーカーは料金設定を固定していることがほとんどですが、家電量販店や給湯器交換業者は他社との競争で給湯器の価格と設置費用が安価に設定されている傾向があります。
また、ホームセンターや家電量販店の場合はセールなども開催するため、定価より安く購入できるタイミングもあります。
「長期保証が必要ない」「とにかく安さ重視」といった場合は、店舗を設置しないインターネット販売業者も一つの選択肢として覚えておきましょう。
給湯器と業者を自分で探す手間がありますが、比較サイトなどで探すことが可能です。
実際に依頼する際は、品質と保証やサポートの有無も併せて確認するようにしましょう。
選び方②信頼性を重視する場合
知識や技術面で信頼できる業者に依頼したい場合は、ガス会社か給湯器メーカーに依頼するのがおすすめです。
公共サービス、もしくは正規メーカーであり、給湯器やガス周りのプロといえます。
深い知識と安定した施工が期待できるでしょう。
ただし、交換費用は高くなる傾向にあります。
選び方③すぐに交換したい場合
給湯器の故障などですぐに交換したい場合は、ホームセンターや家電量販店、給湯器交換業者に相談するのがおすすめです。
在庫を抱えている場合があり、また予定が合えば即日対応が可能な場合も多いです。
また、販売店であれば希望の給湯器をメーカーに問い合わせてくれることもあります。
そのため、急ぎの場合は給湯器交換業者への依頼、もしくはホームセンターや家電量販店に相談するのがおすすめです。
関連記事:給湯器の故障にはどのようなものがある?原因と対処法 を紹介
選び方④実物を見てから決めたい
「実物を見て検討したい」「店舗のスタッフに話を聞きながら決めたい」といった場合は、ホームセンターや家電量販店に足を運びましょう。
店舗の場合は給湯器をいくつかラインナップしていることが多く、スタッフの解説を聞きながら比較することが可能です。
ただし、店舗によって取り扱いがない、スタッフの知識にバラつきがあることも考えられます。
そのほかに、ショールームや展示会に足を運び相談することもよいでしょう。
ガス会社が展開しているのであれば、詳しい説明を聞くことができます。
選び方⑤ほかの家電・設備を併せて購入する場合
給湯器と一緒にほかの家電や住宅設備を買い替える場合は、ホームセンターや家電量販店で購入と交換の依頼をしましょう。
店舗によってはまとめて購入することで割引が適用される、配送料や設置料金を抑えることもできるでしょう。
給湯器交換の業者選びのポイント
給湯器は一度設置したら10年程度は使用する住宅設備です。
そのため、業者選びは品質や対応力をチェックしながら慎重に行う必要があります。
以下7つのポイントを押さえながら、業者選びに役立ててください。
給湯器の在庫があるか
希望の給湯器やメーカー、機能がある場合は、該当する商品の在庫を確認することが重要です。
在庫がある場合とない場合で、交換完了までにかかる期間が変わるためです。
故障などで急ぎの場合は、在庫と対応してもらえる日程を確認するようにしましょう。
急ぎでない場合は、希望の給湯器が手配できるか業者に問い合わせてください。
有資格工事者か
給湯器の取り付けや交換は、危険を伴うため資格が必要です。
有資格者でなければ作業できない決まりですが、中には無資格で作業を行う業者もいます。
ガス会社や給湯器メーカーに依頼する場合は問題ありませんが、業者に依頼する場合は資格を保有しているか事前に確認するようにしましょう。
交換費用は適切か
給湯器はモデルによって価格に多少バラつきがあるものの、施工費用は相場が決まっています。
提示された料金が高過ぎると選ばないと思いますが、あまりに安過ぎる業者も避けるべきです。
安価な業者はコストを抑えるために、作業の正確性やサポート体制が欠けている可能性が考えられます。
そのため、交換費用の内訳とサービス内容を照らし合わせ、適切だと判断した業者に依頼するようにしましょう。
複数の業者と相見積もりするのもおすすめです。
担当者の対応に違和感がないか
問い合わせ時の電話対応や、現地調査に訪れるスタッフの対応も判断材料として重要です。
適当な対応をされる、回答が曖昧といった場合は信頼性に欠けます。
また、レスポンスの早さも重要視するべきでしょう。
密にコミュニケーションを交わし、現在の状況に合わせたサービスを提示してくれる業者を選ぶようにしましょう。
保証とアフターサービスは万全か
保証とアフターサービスも業者選びの重要なポイントです。
基本的に家電や住宅設備はメーカーの保証が付きますが、加えて独自の保証をつけている業者が望ましいです。
また、給湯器の耐用年数である10年程度の保証期間を設けている業者が理想的で、長期保証を提案していることで信頼性も高いといえます。
保証のほか、万が一故障や不具合が発生した際にすぐに対応してくれるアフターサービスの有無もチェックしましょう。
施工実績と口コミはどうか
施工実績や口コミ、評判は選ぶときの重要な参考になります。
給湯器交換業者の公式ホームページを確認し、施工実績が掲載されている場合は確認するようにしましょう。
また口コミや評判は実際に業者を利用した方の感想や情報を知ることができます。
公式ホームページに掲載されていない場合は、Googleの口コミや口コミ掲載サイトなどで業者を検索して確認することをおすすめします。
すぐ対応してくれるか
給湯器の故障やトラブルなどで交換しなければいけない場合、「即日対応」「24時間対応」といった業者を選ぶとよいでしょう。
当日に依頼してその日に交換が完了する業者も存在します。
また、夜間の作業に対応していると緊急時でも安心できます。
一方で交換を依頼してから作業完了までに1週間以上かかる場合や、給湯器を発注することからスタートする業者もあります。
給湯器の交換に時間がかかればかかるほど、その間お湯が使えなくなるため、故障などですぐに交換したい場合はすぐ対応してくれる業者を探しましょう。
給湯器交換の価格相場
給湯器交換の費用相場は、給湯器の種類や機能、仕様によって異なります。
また、内訳もいくつかあるため、見積りや支払い時のトラブルを回避するために知っておきましょう。
工事内容と期間
給湯器の交換は、元々設置してある給湯器を壁から取り外します。
配管を外し、壁から取ることで給湯器が外れます。
それから新しい給湯器を取り付けますが、元々の配管や配線、電気設備はそのまま使用できることがあります。
新しい給湯器に対応していない場合は、配管工事も発生します。
その場合、費用が高くなることを想定しておかなければいけません。
また、配管工事があると作業時間も長くなる可能性が考えられます。
現地調査などで事前に確認しておきましょう。
交換費用の内訳
交換費用の内訳は給湯器本体の価格と工事費、撤去費用が含まれます。
本体価格は給湯器の性能やメーカーによって異なるため、業者に依頼する場合は取り扱いのある給湯器を紹介してもらい、検討しましょう。
工事費用と撤去費用は具体的に以下の内訳となります。
- ・新しい給湯器の取り付け費用
- ・給水の結び替え費用
- ・給湯の結び替え費用
- ・ガスの結び替え費用
- ・リモコンの交換費用
- ・古い給湯器の撤去費用
上記のほか、業者によっては出張費用や古い給湯器の処分費用、運搬費用などが発生する場合があります。
事前に見積りしてもらい、分からない点があれば契約前に確認しておきましょう。
また、作業完了時に追加費用が発生するかどうかも必ず確認するようにしましょう
給湯器の種類別総費用
給湯器の種類によって、本体価格が異なります。
給湯器は大きく分けると「ガス給湯器」「石油給湯器」「電気給湯器」に分類され、機能がプラスされるとその分本体価格が高くなる傾向にあります。
種類別の費用については、以下を参考にしてください。
【ガス給湯器の場合】
種類 | 費用相場 |
ガス給湯器 | 75,000円〜 |
ガス給湯器(追い焚き機能付) | 125,000円〜 |
ガス給湯器(追い焚き、暖房機能付) | 210,000円〜 |
【石油給湯器の場合】
種類 | 費用相場 |
石油給湯器 | 150,000円〜 |
石油給湯器(追い焚き機能付) | 230,000円〜 |
【電気給湯器の場合】
種類 | 費用相場 |
電気給湯器 | 220,000円〜 |
電気セミオート(お湯張り機能付) | 270,000円〜 |
電気フルオート(お湯張り、保湿、足し湯機能付) | 330,000円〜 |
本体価格と工事費用併せて、最低でも75,000円程度の費用が発生します。
できるだけ費用を抑えたい場合は、機能面は妥協し必要最低限の給湯器を購入することです。
給湯器交換のトラブル事例
給湯器の交換を業者に依頼する際は、トラブルや悪徳業者に注意が必要です。
業者を信頼するあまり、詐欺被害に遭われた事例もあります。
以下で実際に起きたトラブル事例を紹介していきます。
不適切な交換作業
そもそも、給湯器の交換は以下の資格を保有していなければ作業を行うことができません。
- ・液化石油ガス整備士
- ・ガス可とう管接続工事監督者
- ・ガス消費機器設置工事監督者
- ・簡易内管施工士
- ・第二種電気工事士
基本的に上記の資格を持たない業者に依頼するのはNGです。
ただし、ホームページ上や問い合わせ時に資格の保有が確認できても、実際に作業する従業員が資格を持たないケースもあります。
その場合、交換作業に必要な知識と経験がないため設置不良や低品質な工事になる可能性が高いです。
実際に資格を持たない従業員が作業を行い、排水管からの水漏れで下の部屋まで浸水してしまった、ガス漏れが確認されたなどのトラブルが発生しています。
そのため、可能であれば作業者が資格を保有しているか確認するようにしましょう。
まとめ工事の勧誘
給湯器交換業者がマンション内で複数の部屋の給湯器交換を提案する「まとめ工事」の勧誘も過去にあったそうです。
業者が一部屋ずつ回っていき、具体的な日付を提示して「この日に給湯器の交換工事ある」と、実際にはない工事の予定を伝えることで契約を誘う手口です。
虚無の工事日程であるため、マンションの管理人は把握していません。
該当マンションの住民は、ほかの部屋が工事をしたことで、自分の家も必要かもしれないと思い、契約に至ったケースが考えられます。
業者側から訪問され工事の提案をされた場合や、身に覚えのない工事の案内を聞かされた場合は、その場で決定するのではなく、マンションの管理会社に確認するようにしましょう。
また、業者の担当者に名刺をもらうなどして対処しましょう。
給湯器メーカーを装った詐欺
給湯器メーカーを装った詐欺被害も確認されています。
給湯器点検の名目で、実際には必要ない修理費用や部品交換費用、施工費用を請求されるケースです。
基本的に給湯器の点検は希望者が業者に依頼するものであり、業者側から点検を提案するようなことはありません。
「依頼していないのに業者が訪問してきた」「身に覚えのない請求がある」といった場合は詐欺である可能性が高いため、受け付けないことが大切です。
業者に身分証とメーカーの認定証を見せてもらうことも対策の一つとして覚えておきましょう。
安さ重視で品質が低い
給湯器の交換費用を抑えたいため、相場よりかなり安い料金設定で依頼を承る業者も存在します。
「激安」「格安」と謳う業者に交換工事を依頼し、短い期間で給湯器が故障した、アフターサポートが受けられなくなった、といったことも起こりうるでしょう。
破格の料金設定を設けている業者は、無資格者による作業や人件費を削減している、保証やサポートが受けられないといった場合が多く、作業の品質も低いことが多いです。
また、そういった業者に依頼し、給湯器がすぐに使えなくなってしまったら、余計に費用がかかってしまいます。
そのため、安さの理由が明確ではない業者を利用するのは避けましょう。
また、複数の業者と見積りを比較し、内訳が適切であるかどうか見極めることも大切です。
給湯器交換業者はポイントを押さえながら慎重に選ぶことが大切
いかがでしたでしょうか。
給湯器の交換は生活に関わる重要な作業です。
適切な業者を選ぶこと、工事の内容や費用を正確に理解すること、そして適切なアフターサービスを受けることが大切です。
また、給湯器の種類によって費用や性能が大きく変わるため、ライフスタイルや経済状況に合わせて給湯器を選ぶことが求められます。
給湯器の交換や工事について不安がある場合は、メーカーやガス会社に直接問い合わせてみるのもよいでしょう。
東京水道センターでは給湯器のトラブルにも対応しています。
給湯器の故障でお困りの方は、ぜひ1度当社にお問い合わせください。