突然、給湯器からお湯が出なくなると困ってしまいますよね。
特に寒い冬場にお湯が使えなくなると大変です。

そこで今回は、給湯器からお湯が出ないときにチェックするべき10個のポイントと、自分でもできる対処法を紹介します。
給湯器のお湯が出ない原因がわからない方は、ぜひ参考にしてみてください。

給湯器からお湯が出ない原因

給湯器からお湯が出ない原因はさまざまです。
以下に主な原因10個をまとめました。

原因①給湯器・蛇口の故障

まず考えられる原因として、給湯器や蛇口の故障があります。
給湯器が正常に動くのは10年程度といわれていて、古いタイプの機種を使っている場合は、給湯器自体の故障が疑われます。

機器が故障している場合は、自分で治すことは難しいので業者に修理を依頼するか、買い替えを検討しましょう。
また、一部の蛇口からお湯が出ない場合は、蛇口やカートリッジが故障している可能性があります。

原因②天候や自然災害の影響

天候や自然災害が原因で、給湯器のお湯が出なくなることがあります。

給湯器は屋外に設置するため、常に雨風にさらされています。豪雨や台風、雷ときは特に注意が必要です。
雨風が強くなってきたら、事前に電源を切り、給湯器の使用を控えるようにしましょう。

また、雪が降る地域では、積もった雪に給湯器が埋まることで排気口がふさがり、火災につながるケースがあります。
対策としては、給湯器の周りをこまめに除雪することや、カバーを被せることなどがあげられます。

自然災害から給湯器を守るためには、雨風が激しくなる前、雪が積もる前など、事前の対策が重要です。

原因③ガスの元栓が締まっている

ガスの元栓が閉まっているとお湯が沸かせなくなります。
なかなかガスの元栓に触れる機会はないかもしれませんが、何かの拍子で閉まっていることも考えられます。

引っ越したばかりの方や、外観に関する工事を行った方などはガスの元栓をチェックしてみてください。

原因④給湯配管からの水漏れ

給湯配管や水抜き栓からの水漏れはお湯が出なくなる原因になります。

特に、配管からの水漏れは、お湯が出ないだけでなく、一酸化炭素中毒を引き起こす原因にもなるので注意が必要です。
給湯器の中にあるバーナーに水漏れの水がかかり不完全燃焼すると、一酸化炭素が発生します。

水漏れは、給湯器の部品の劣化のほか、長期間家を空けていた時になどに起こりやすくなります。配管の交換は自分で行うのが難しいので、専門業者に依頼することをおすすめします。

原因⑤給湯配管の凍結

給湯配管が寒さにより凍結しているときもお湯は出ません。

給湯器自体には凍結防止の機能が備わっているため凍結することは稀です。
しかし、冬の間に長期間家を空けていて通電していない場合などは、凍結する可能性があります。

凍結が原因の場合は、溶けるのを待つしかありません。
早く溶かそうと熱湯をかけてしまうと配管の故障につながるので注意しましょう。

原因⑥水抜き栓のゴミ詰まり

水抜き栓にゴミが詰まっているとお湯が出なくなることがあります。

水抜き栓は凍結防止のための栓で、給湯器のすぐ下に設置されています。
水抜き栓の中にはフィルターがついていて、掃除をしないとゴミが詰まってしまいます。

コインを差し込んで水抜き栓を外し、歯ブラシなどを使って水洗いするのが一般的ですが、給湯器のメーカーによってお手入れ方法が異なるので、確認してこまめな掃除を行いましょう。

原因⑦給湯器の操作や設定間違い

給湯器からお湯が出ない原因で案外多いのが、操作や設定の間違いです。
お湯が出ない場合は、まずリモコンの設定温度や、エラーが出ていないか確認しましょう。

また、リモコンの優先設定が原因になることもあります。
給湯器のリモコンが複数設置されている場合、1つのリモコンの設定を優先できる優先設定機能があります。

例えば、キッチンのリモコンが優先になっていて、低い温度で使用していると、お風呂の温度も低くなってしまします。

そういう場合は、優先設定を解除してお風呂の温度を上げるか、お風呂を優先にしましょう。
優先設定は見落としやすいので、お湯が出ないときは、最初にチェックしてみてください。

原因⑧水量センサーが反応しない

リモコンの電源が入っているのに水しか出ない、エラーが出ている訳でもないのに給湯器が動かないという場合、水量センサーの故障が考えられます。

水量センサーとは、給湯器の中に取り付けられているプロペラ状の部品のことで、蛇口をひねって水が流れるとプロペラが回り、水量が計測されます。
ある程度の水量になると、燃焼動作に入る仕組みです。

水量センサーのプロペラが破損すると、水量を検知できなくなり、お湯が出なくなってしまいます。
水量センサーに不具合がある場合は自分で対処するのは困難なので、メーカーに相談しましょう。

原因⑨安全装置の作動

気付かない間に、ガスメーターの安全装置が作動していることもあります。

ガスメーターには、震度5相当の揺れを感知したときや、多くガス漏れしているとき、消し忘れなどでガス機器を長時間使用したときに、ガスを止める安全装置が付いています。
ガスメーターの安全装置が作動すると、給湯器だけでなく、ガスコンロも使えなくなります。

ガスメーターの復帰方法は、すべてのガス機器を止めて、ガスメーターについている復帰ボタンを表示ランプが点灯するまで押します。各メーカーによって復帰方法は異なるので事前に確認しておきましょう。

参照元:経済産業省公式HP

原因⑩電気系統のトラブル

お湯の出ない原因として、リモコンの電源が消えている、給湯器の電源プラグが抜けている、ブレーカーが落ちているなど、電気系統のトラブルがあります。
最初に、キッチンやお風呂のリモコンの電源が入っているか確認しましょう。

また、直近で外構の工事を行った方は、業者が配線を動かしたときに給湯器本体のプラグが抜けていることもあります。
リモコンの電源、給湯器の電源プラグ、ブレーカーはセットで確認してみてください。

原因探しで確認すべきポイント

給湯器からお湯が出ない10個の原因について解説してきました。
ここでは、お湯が出ない原因を探すために、チェックするべきポイントを紹介します。

給湯器に原因があるときの確認点

給湯器に原因があるときは、以下の5つをチェックしてみましょう。

リモコンのエラー表示

給湯器のリモコンにエラー表示が出ていないか確認しましょう。
エラーの内容としては、「水位設定の不良」や「運転中の停電」、「給排気の異常」などがあります。

エラー表示が出ていれば、表示されている内容に従って対処することで解決できるでしょう。

給湯器本体の電源

給湯器本体の電源を確認しましょう。
家周りの工事を行った際に、コンセントが抜けてしまっていることもあります。

元栓

ガスの元栓が開いているか確認しましょう。
長期間外出する際に元栓を閉め、開くのを忘れていたというパターンもあります。
横になっていると閉まっているのでチェックしてみてください。

ガス

ガスの元栓が開いているのにお湯が出ないという場合は、ガス自体の供給が止まっている可能性があります。
ガスコンロなど、ほかのガスを使う機器も使用できないときは、ガス会社に連絡してみてください。

給湯配管の水漏れや凍結

給湯配管から水漏れがないか確認しましょう。
給湯器の部品が劣化していたり、長期間家を空けたりした場合に起こりやすくなります。

冷え込む季節は配管の凍結も考えられます。
凍結している場合は、溶けることで再びお湯がでることが多いです。

関連記事:給湯器から水漏れする際の応急処置やその後の対処法を解説

蛇口に原因があるときの確認点

蛇口に原因があるときの確認する点としては、お湯が出なくなった蛇口だけでなく、お風呂やキッチン、洗面所など全ての蛇口をひねってみましょう。
併せて、お湯だけが出ないのか、水も出ないのかも確認してください。

お湯だけが出ない場合

一部の蛇口だけお湯が出ない場合は、その蛇口の故障が考えられます。
その中でも、カートリッジに不具合が生じているケースが多いです。

どの蛇口からもお湯が出ない場合は、給湯器の水抜き栓にゴミがたまっていないかチェックしてみてください。
ゴミを取り除くとお湯が出ることがあります。

水も出ない場合

お湯だけでなく水も出ない場合は、蛇口の止水栓を確認しましょう。
止水栓とは、文字通り水の流れを止める目的の器具で、水道管の途中に設置されています。
それぞれの蛇口についているので、止水栓が閉まっていないか1つ1つ確認してみましょう。

止水栓が閉まっていないにも関わらず水が出ない場合は、水道の元栓が閉まっている場合があります。
また、地域で断水が起きている場合も水が供給されなくなるので、併せて確認してください。

エラーが表示されていないのに給湯器からお湯が出ない理由

給湯器のリモコンにエラー表示が出ていれば原因がわかりやすいですが、エラーが出ていない場合はどうしたらよいのでしょうか。
ここでは、エラー表示が出ていないときの理由を紹介します。

給湯栓を開いてもお湯が出ない場合の理由

給湯栓を開いてもお湯が出ない場合は、フィルターにゴミが詰まっていることが考えられます。

給湯器からお湯が出ない原因の6つ目で紹介したように、水抜栓のフィルターを掃除しないとゴミが詰まってしまいます。
お湯が出ない場合は、フィルターの掃除を行ってみましょう。

低温のお湯が出ない場合の理由

気温の上がる夏場は、水温も高くなるため、低温のお湯が出なくなることがあります。
給油栓をもう少し開くことで解決する場合があります。

高温のお湯が出ない場合の理由

高温のお湯が出ない理由として2つ考えられます。1つ目が、ガス栓が開ききっていないことです。ガス栓が全開になっていないと燃焼が不十分でお湯の温度が低くなる場合があります。

2つ目が、外気温が低いことです。冷え込みが強い日は、水温も低くなります。
水温が低い状態で高い温度のお湯を出そうとすると、お湯が熱くなりづらいです。
出そうとする水量が多いことが原因なので、少し不便ですが、出すお湯の量を減らして使うようにしてください。

自分でできる対処法

給湯器からお湯が出ない原因はさまざまですが、自分でできる対処法もあります。
ここでは、自分でも対処可能な3つの方法を紹介します。

エラーを解決する

給湯器のリモコンにエラーが表示されている場合は、エラーを解決するとお湯が出るようになるでしょう。
エラー表示の多くは、エラーコードで表示され、コードの詳細は各メーカーの取り扱い説明書などに記載されています。

運転スイッチのオフや、ケーブル接続の確認など、自分でできる内容であれば、説明書に従って対処してみましょう。
それでも治らない場合は、メーカーに連絡してください。

給湯管を解凍する

給湯器本体や配管が寒さによって凍結している場合は、解凍することでお湯が出るようになります。
気温が上がって自然に溶けるのを待ちましょう。

どうしても早く使用したい場合は、元栓の周りにタオルを巻いて、その上からぬるま湯をかけましょう。
再び凍る原因になるので、解凍したら、ぬるま湯を拭き取るのを忘れないでください。
また、配管に直接熱湯をかけるのはやめましょう。故障の原因になります。

蛇口のカートリッジを交換する

自身でカートリッジの付け替えが可能であれば、新しいものを購入しましょう。同じメーカーでも様々な種類があるため注意が必要です。

お湯が出ないときの給湯器の点検・交換費用

お湯が出ないときの給湯器の点検や交換の費用は、湯量や機能、メーカーで大きな差があります。
給湯専用タイプが最も安く15万円以内に収まることが多いです。

追い焚き機能がついていると20万円以内程度、床暖房機能がついていると25万円以上かかることもあるといわれています。
業者によって、点検や見積は無料のところや、工事費がプラスされるところもあるので、まずは相談してみましょう。

修理を依頼できる業者

給湯器の修理を依頼できる主な業者に、給湯器メーカーと給湯器販売業者、ガス会社の3つがあります。

給湯器メーカー

給湯器を製造している給湯器メーカーに種類を依頼できます。
給湯器のメーカーに依頼するメリットは、給湯器本体や部品の調達が早いため、機器が早く手に入ることも特徴です。

一方で、割引率が低いことや、メーカーの商品しか選べないことはデメリットといえるでしょう。

ガス会社

ガス会社にも修理を依頼できます。
普段ガスを供給してもらっているガス会社なので、安心感が強いことや、業者を探す手間が省けることがメリットです。

ただ、給湯器メーカーと同様に割引率が低いことや取り扱う機種が少ないことがデメリットです。

給湯器販売業者

給湯器販売業者は、給湯器の販売や取り付けを行う業者です。
競合他社が多いため、値引きやアフターサービスに力を入れているという特徴があります。

また、ガス会社や給湯器メーカーは提携の業者に修理の依頼をしますが、給湯器販売業者は自社で修理を行えます。
しかし、販売業者はたくさんあるため、信頼できる業者を見つけるためには、複数業者に見積を依頼する必要があるでしょう。

給湯器のお湯が出ない10個の原因をチェック

いかがでしたでしょうか?
記事を読んでいただくことで、給湯器からお湯が出ない原因についてご理解いただけたと思います。

給湯器のお湯が出ない原因は、設定ミスから電気系統系のトラブル、故障までさまざまです。
原因によっては自分で対処できる場合もありますが、経年劣化で故障している場合は修理や交換を専門業者に依頼することをおすすめします。

東京水道センターでは、給湯器の修理対応も行っています。給湯器からお湯が出なくてお困りの方は、東京水道センターまでご相談ください。

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