毎日使われている給湯器が、突然つかなくなるというトラブルが発生することがあります。給湯器の電源が入らなければお湯が出ず、生活に支障をきたすことでしょう。本記事では、給湯器の電源が入らない時に考えられる原因とその対処法について、詳しく解説します。給湯器の電源が入らない原因によっては、自身で対処可能です。もしもの時に備えて、給湯器の電源が入らない原因や対策を覚えておきましょう。

給湯器の電源が入らないときの原因と対処法

ここでは給湯器の電源が入らない原因別に、対処法を解説します。
給湯器の電源が入らない原因は、以下の13個です。当てはまる原因があれば、対処してみてください。

  1. 1.リモコンの電源が入っていない
  2. 2.ロック機能がかかっていた
  3. 3.ブレーカーが落ちている
  4. 4.落雷が発生した
  5. 5.時計が設定されていない
  6. 6.リモコン本体の故障
  7. 7.液晶パネルがつかない
  8. 8.配管内部が凍結している
  9. 9.ガスの供給が停止している
  10. 10.水の供給が停止している
  11. 11.水圧が低い
  12. 12.給湯器が故障している
  13. 13.その他の給湯器周りのトラブル

原因①リモコンの電源が入ってない

給湯器の電源が入らない原因として、まず考えられるのは、「給湯器のリモコンの電源が入っていないこと」があります。そんなことあるわけないと思われがちですが、意外と多い原因です。リモコンの電源が入っていないと、給湯器は使えません。家族の誰かがお風呂から上がる時などに電源をオフにしていることがあるので、まずはリモコンの電源が入っているかを確認してください。給湯器のリモコンの電源がオフになっている場合は、オンにするだけで解決します。給湯器のリモコンの電源を入れ直して、お湯が出るか確認してください。

原因②ロック機能がかかっていた

給湯器のリモコンには「ロック機能」があります。ロック機能はお年寄りや小さな子供の誤操作を防ぐために設定されています。そのロック機能が作動して、給湯器のリモコンが操作不可の状態になっていることが原因の可能性があります。ロック機能はすぐに解除できます。給湯器の取扱説明書でロック解除方法を確認して、動作確認してみてください。

原因③ブレーカーが落ちている

ブレーカーが落ちていることも原因の一つです。漏電や過電流など一定時間で異常な量の電流が発生すると、ブレーカーが落ちます。給湯器は電気を使うので、ブレーカーが落ちていると使用できません。契約している量以上の電気を使うと、ブレーカーが落ちることもあります。電気を使用しているものを確認して必要ないものは切り、ブレーカーをあげて電気の供給を再開すると、給湯器が使えるようになります。ブレーカーが落ちた原因が給湯器自体の場合、故障している可能性があります。その時は給湯器の使用はせず、メーカーや修理業者に連絡しましょう。

原因④落雷が発生した

落雷の影響で過剰な電流が発生した場合、安全装置が作動し、給湯器が使用できないことがあります。給湯器の電源が入らなくなる直前、近くで落雷があった時はその影響を考えてみましょう。落雷によって給湯器の電源が入らなくなった時にできる対処法は、以下の二つです。

  • ・給湯器のコンセントを抜いて10秒後に再度差し込む
  • ・給湯器のリモコンの電源一度落として、電源を入れ直す

落雷の場合、給湯器内部の電装基盤が損傷することがあります。上記二つの対処法をしても給湯器の電源が入らない場合は、修理業者に対応を依頼しましょう。

原因⑤時計が設定されていない

停電やブレーカーが落ちて強制的に給湯器のリモコンの時計がリセットされた時、給湯器によっては時計の設定を完了しないと、リモコン操作できないことがあります。給湯器のリモコン画面で時計表示が点滅していたり、「時計を設定してください」のようなメッセージの表記があれば、放置せずに時計の設定をすることで、給湯器が使えるようになります。

原因⑥リモコン本体の故障

経年劣化による給湯器のリモコン基盤の故障も原因の一つです。お風呂のお湯を張ったのにお湯が少なかったり、アラーム音がならなかったり、操作音が普段と異なる音をしていたら、リモコン本体の故障か配線不良を考えてください。給湯器のリモコンを節電モードにしていないにも関わらず、リモコンのパネルがつかない場合もリモコン本体の故障が考えられます。リモコンの基盤全てを交換するか、リモコンパネルのみの交換になります。
その際は自宅にある給湯器のリモコン全てを確認し、正常に作動しているか確認する必要になるので、専門業者に依頼しましょう。
自宅にある全ての給湯器リモコンで同じような問題が起きている場合は、給湯器本体の故障も考えられます。専門業者や修理業者にみてもらうのが良いでしょう。

原因⑦液晶パネルがつかない

給湯器のリモコンの液晶パネルがつかないケースとして以下の2つが考えられます。当てはまるものがあるか確認してみてください。

  • ・節電モードになっている
  • ・別のリモコンはついている・お湯は出る

節電モードになっている

お湯を一定時間使っていなかった場合に作動する節電モードになっていると、パネルは消費電力を抑えるためにつかない状態になります。この場合はスイッチを押すか、お湯を使うことでパネルはつくので、故障ではありません。
節電モード・エコモードがない機種にも関わらず、液晶が消えている状態にある場合はリモコンパネルの故障が考えられ、修理が必要です。

別のリモコンはついている・お湯は出る

自宅の給湯器のリモコンが複数ある場合、他のリモコンパネルを確認してください。
問題なくついている場合はリモコンパネルの不具合・故障か配線不良が考えられるので、修理・交換が必要になります。
お湯は問題なく出ているのにパネルがつかない場合もリモコンパネルの不具合や故障などの可能性があります。

原因⑧配管内部が凍結している

冬の寒い時期、外気の気温が0度を下回ると、配管内部が凍結する場合があります。配管内部が凍結すると、給水されません。水の流れを感知して給湯器は作動するので、配管内部が凍結してしまうと給湯器は使えなくなります。
配管内部が凍結してしまうと、自然解凍を待つしか方法はありません。急を要する場合は、給水管にタオルを巻いて上から30度〜40度のぬるめのお湯をかけたり、ドライヤーやカイロで給水管を温めたりすると解凍が早く進むでしょう。
凍結する前にできる対策としては、水を完全にしめてしまわず、少量を出しておくと水流が止まらず、凍結を防止できます。

原因⑨ガスの供給が停止している

大きな地震が起こったり、一定時間ガスを使用し続けるとガスメーターが自動で停止します。ガスコンロをつけてみて点火しないようであれば、ガスメーターを確認しましょう。ガスメーターを確認して、ガス止めの表示や赤いランプの点滅があれば、ガスメーターを復帰させる必要があります。
ガスメーターの復帰方法は以下の通りです。

    1. 1.全てのガスの使用をやめて、ガスの元栓を全て閉める
    2. 2.ガスメーターの復帰ボタンのキャップを左に回して外す
    3. 3.復帰ボタンを数秒しっかり押し込み、離す
    4. 4.赤ランプが点灯した後、点滅するのを待つ
    5. 5.赤ランプの点滅が消えたらガスの使用可能

プロパンガスの場合はガス切れも原因として考えられるので、上記の方法を試して復帰しなければ業者に連絡しましょう。

原因⑩水の供給が停止している

給湯器本体下部にある給水バルブが閉まっている場合、水の供給が停止している状態なので、給湯器も作動しません。新しく給湯器を交換した時や新築物件に入居した時などに、給水バルブが閉まっているケースがあります。給水バルブを全開にして水の供給を開始できます。水の供給があれば給湯器は作動します。

原因⑪水圧が低い

給湯器は、点火するのに必要な水量が機種ごとに設定されています。シャワーや蛇口から出る水量が少なく、水圧が低いとお湯は出ません。シャワーや蛇口の給水バルブを全開にして、十分な水圧の状況でお湯が出るか確認をしてください。
給湯器の水抜き栓フィルターが詰まっている場合も水圧が低下します。詰まっている時は水洗いで詰まりを解消してから使用してください。
上記の方法を試してもお湯が出ない場合は、水圧以外の問題が疑われるので、業者に連絡しましょう。

原因⑫給湯器が故障している

給湯器の電装基盤など中の部品が故障していると、電源は入りません。使用年数が7年をすぎると、不具合や故障が出てきやすいと言われています。
この場合は業者に連絡し、修理もしくは交換を依頼してください。比較的新しい給湯器であれば、修理部品もすぐに手に入り修理することが可能です。

原因⑬その他の給湯器周りのトラブル

給湯器に関連する周りのトラブルが無いかを確認しましょう。給湯器に関連する給湯器周りのトラブルは以下の3点です。

      • ・水漏れ
      • ・ガス臭
      • ・異音

上記のトラブルがあると給湯器が故障していなくても正常に作動しません。
業者に連絡し、それぞれのトラブルを解消しておきましょう。

壊れる前兆の可能性も?

給湯器は壊れる前兆を見せる時があります。
「お湯が完全に出ない訳では無いけど、たまにお湯が出ない時がある」
「お湯張りはできても追い焚きができない」
「ボコボコやゴーといった異音がする」
このような時は作動できていても、給湯器が壊れる前兆の可能性があります。完全に壊れてお湯が出なくなる前に業者に連絡して、確認してもらうことをおすすめします。

関連記事:給湯器の故障にはどのようなものがある?原因と対処法

すべて試しても直らないときは修理業者へ

これまで紹介した原因に当てはまらなかったり、対処法をとっても問題が解決しない場合は、給湯器本体の故障を疑いましょう。
給湯器は他の家電と同様に経年劣化があります。給湯器の寿命は約10年とされているため、使用年数が長い給湯器は、経年劣化による故障の可能性が高まります。経年劣化による故障の場合は、修理か交換か業者に判断してもらいましょう。
10年以上使われている給湯器は、修理するための部品がすでに製造されていない場合があったり、修理しても他の箇所で不具合がすぐ出る可能性があります。10年以上使用されている給湯器は、交換することをおすすめします。

給湯器の電源が入らないときの修理にかかる費用と時間

給湯器の修理の際にかかる費用と時間は以下の通りです。
人件費・出張費などで料金が追加される場合があるので、事前に業者に確認してください。

給湯器の修理にかかる費用(目安)

 

給湯器の修理箇所 修理費用の目安(相場)
給湯器本体 7,000~9,000円
電装系の部品 9,000~40,000円
水制御系の機器 9,000~40,000円
安全装置 7,000~50,000円
燃焼系の部品 15,000~35,000円
操作リモコン 15,000~40,000円

 

給湯器の修理にかかる時間(目安)

給湯器の修理・交換にかかる時間は2〜6時間ほどです。 通常の給湯器の修理・交換であれば、2〜3時間程度で終わりますが、床暖房や浴室乾燥のために設置されている熱源機を交換する際は5〜6時間程度は想定しておくべきでしょう。

依頼してから修理までの日数は「1日〜1週間」が目安です。給湯器は業者に連絡したら即日で修理・交換してもらえるとは限りません。 業者のスケジュールの空き状況と、給湯器や部品の在庫状況によって変動します。連絡してから1日〜1週間程度かかると想定しておきましょう。

給湯器の電源が入らないときの原因と対処法のまとめ

今回は給湯器の電源が入らない時に考えられる原因とその対処法を、くわしく解説しました。自分でも対処できる方法がいくつかありますので、該当する不具合があれば、試してみてください。

 

原因 対処法
リモコンの電源が入っていない リモコンの電源をオンにする
ロック機能がかかっている ロック機能を解除する
ブレーカーが落ちている ブレーカーをあげて電気の供給を再開する
落雷が発生した ・給湯器のコンセントを抜いて10秒後に再度差し込む

・給湯器のリモコンの電源一度落として、電源を入れ直す

時計が設定されていない 時計の設定を完了させる
リモコン本体の故障・不具合 リモコンの修理・交換を依頼
液晶パネルの不具合 ・節電モードになっていたら解除

・別のリモコンの動作を確認

配管内部の凍結 ・お湯をかける

・ドライヤーで温める

・カイロをあてる

ガスの供給が停止している ガスの供給を復帰させる

・全てのガスの使用をやめて、ガスの元栓を全て閉める

・ガスメーターの復帰ボタンのキャップを左に回して外す

・復帰ボタンを数秒しっかり押し込み、離す

・赤ランプが点灯した後、点滅するのを待つ

・赤ランプの点滅が消えたらガスの使用可能

水の供給が停止している 給水バルブを全開にする
水圧が低い シャワーや蛇口を全開にして確認
給湯器の故障 専門業者に修理・交換を依頼
その他の要因 水漏れ・ガス漏れ・異音がないか確認

給湯器のトラブルの原因は多岐に渡ります。自分で対処してもトラブルが解決しない場合は、専門業者に相談しましょう。

東京水道センターは、給湯器修理や交換の対応実績が数多くあるため、給湯器トラブルだけでなく給湯器に関するお悩みも解決できます。お気軽に相談してみてください。

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